以前キャリコネニュースさんで連載させて頂いていたものです。
著作権は私のところにあるので、こちらにも掲載させて頂きます♪
元のサイト→https://news.careerconnection.jp/?p=5720
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ホテルに予約の電話をするとき、うっとうしいくらい多くのことを聞かれた…。そんな経験をしたことはないでしょうか。「ダブルかツインか」「喫煙か禁煙か」「駐車場の利用はあるか」「有料の朝食はつけるか」「何時ごろの到着か」などなど。
どっちでもいいから、早くしてよ!と思うかも知れません。でも、特に喫煙部屋や駐車場など数に限りのあるものについては、確認必須です。最初にお客様の希望をしっかり確認しておかないと、チェックインの際に思いがけないトラブルに発展することがあるのです。(文:ユズモト)
「小学生以下のお子様はプラス1000円」の悲劇
私も、確認不足が原因で冷や汗をかいたことがあります。そのお客様は、家族連れのレジャー利用でした。予約の電話を受けた際に、「大人2人と、あと子供いるけど同じ部屋でいけるよね?」と言われたので、
「はい、小学生以下のお子様でしたらプラス1000円で同じお部屋にお泊りいただけます」
と答えました。うちのホテルでは、親御さんと同じベッドで寝られる小学生以下の子どもさんには「添い寝」という特別な料金システムがあったのです。
「じゃあツインの部屋で、その1000円のでお願いします」と言われたので、私は何の疑問も持たずに大人2人と子供1人で予約入力をしました。
チェックイン当日、私は目を疑いました。そこに居たのは父、母、子供…そしてさらに子供2人。まさかの5人家族だったのです。
そのうえ一番上の子は、おそらく小学校高学年。ツインの部屋にあるシングルベッドで親御さんと添い寝するのは、少し厳しいんじゃないか…と思ってしまいました。さらに低学年らしき子が2人いて、ツインの部屋に全員が宿泊するのは難しそうでした。
まさか子供が3人いるなんて、1人だと思って確認してなかった。このままツインの部屋にお通ししたら間違いなくクレームになる!と思った私は、少し動揺していました。さらに、お客様の次の一言で、私はますますパニックに陥りました。
「ツインの宿泊料金7500円と、子供1000円で8500円だよね?」
そういえば私、料金も「子供1名につき1000円」とはご案内していなかった。もっと言うと、添い寝できる子供の人数は大人より多くなってはいけないルールもあるのに、それも説明していなかった!
どうしよう…。私は本当に自分のアホさを呪いたくなりました。結局、「ホテル側の説明に不備があった」ことを説明の上、予約時に案内した8500円で、部屋の内側がドアでつながっているコネクティングルームを2部屋提供して事なきを得たのですが、この時は本当に「確認するって大切だな」と改めて実感したのでした。
料金を大幅に割り引いたり一部屋無料で提供したりするのは、本当なら平社員はやるべきではないのですが、当時の支配人は「緊急時は自己判断で料金変えていいよ」という方だったので、本当に助かりました。後で「いくら何でも2部屋8500円は安すぎる」と小言は言われましたが。
それ以降、家族連れでやって来るお客様には「子供の有無と、いる場合はその人数と年齢を必ず確認する」という電話ルールが新たに設置され、電話予約マニュアルがさらに分厚くなったのですが、誰も私のせいとは気づいてないと思っています。
こんな風に、予約時の細かい確認はミスをなくすために行っているものなので、もし電話予約のときに、ホテルスタッフに長々と説明や確認をされても、寛容に接していただけると、とても嬉しいです。